萬年山 東陽寺

お知らせブログ

住職のひとり言

坐禅

 

皆さんご存知とは思いますが、東陽寺は禅宗・曹洞宗に属しています。禅宗は坐禅を大切にしている宗派であり、歴代の祖師様の中で坐禅をしない者はいない・皆坐禅をして悟りを開いたとも言われています。

 

曹洞宗の坐禅の特徴を表す言葉として【只管打坐(しかんたざ) ただひたすら坐る】という言葉があります。

私達の普段の行動は目的とセットになっていることが多いです、一例として「運動をする⇒健康になるため」・「働く⇒給料をもらうため」など。この考えに基づくと「僧侶が坐禅をする⇒悟りを得るため」といった行動と目的が成り立っているように思えます。しかし、道元禅師が考える坐禅はこれと異なります。道元禅師は『いわゆる坐禅は習禅にあらず、ただこれ安楽の法門なり』と仰っています。禅師様の考えに基づくと「僧侶が坐禅をする=悟り」、つまり修行と悟りは一体であるとも表現できます。坐禅とは、身を整え、呼吸を整え、心を整えていくこと…2500年前・お釈迦様が悟りを開いた時の身の型を見習い、落ち着いた呼吸の中、見返りと求めない心をもち、ただひたすら坐る…これは正に仏の姿であり・悟りの姿であるといえるでしょう。

 

私が夏の盛り坐禅をしていると、本堂に流れる涼しい風を感じつつ、外では暑さに負けず蝉の大合唱が聞こえてきます。自分の心を空っぽにし、全身で自然の中に溶け込む…そんな坐禅ができる時もあれば、全然上手くいかない時もあります。しかし、そんな坐禅の良し悪しに拘っていてはいけません、一番重要なことは体験することです。坐禅は身を整えることから始まります・坐禅は頭で理解するものではありません。日常の価値観・自分の持っている考え・執着から離れて坐禅(修行)をするという意気込みも大切ですが、まずは気軽に始めてみることをお勧めします。

 

こちらをクリックして下さい…坐禅(はじめての方へ)

こちらをクリックして下さい…椅子坐禅